たぶん、これは（シル→ゴ）

銀視点。

よろしければ、下へどうぞ。













「オマエの好きなタイプって、どんなの？」


お前のその言葉に、何故だか胸がひどく疼いた。





たぶん、これは



「ま、どうせオマエの事だから、あの姉ちゃんみてーな子だろ？
オマエのタイプは。よく分かってんだろ、オレ」

歯を見せて悪戯っぽく、しかし照れを入り混じらせて笑う。


「・・・ああ」

よくまあ、こんな風に器用な表情を作れるものだと感心する。




「オレはさー、やっぱスタイルが良くてー、性格が良くてー、
カワイイ子かなー。そう思わね？」

「・・・そうだな」

解りやすい奴。


「あ、そだ」

何かを思いついたらしく、声を上げ、不敵な顔で笑う。


「どっちが先に彼女ができるか、勝負しねー？」

「っ、？！」

突拍子もない言葉につんのめりそうになる。


何故かさっきよりも、胸がひどく痛んだ。


「ポケモン勝負だと、なんかいつも、あとちょっとのトコで負けちまうからな」

あと少しの所をわざとらしく強調して言う。



なら、こっちは。

「・・・ポケモン勝負はしてやるよ・・・何度でも。俺には勝てないだろうけどな」

ポケモン勝負を強調してそう言ってやる。


「受けて立ってやろうじゃねーか！！！よし、今からやろーぜ！！！
ぜってー、オマエなんかには負けねーからな！！！」

威勢よく啖呵を切り、そして、また笑う。


今度の勝負は、そうとう本気出していかなきゃいけないみたいだ。
ポケモン勝負も、恋愛勝負も。

・・・後者は、お前には勝てる気がしない。

上手くは言えないけど。
たぶん、いや、きっとこれは―。




そう、きっとこれは―。