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続き物です。

よろしければ、下へどうぞ。









ドアがかすかに開き、光が入ってくる。


『何しに来たんだよ、ハゲ。』



俺を笑いにきたのかよ。
笑いたきゃ、笑えよ。



『入るぞ。』


俺は答えない。

バタン、とドアの閉まる音がした。






ここには俺とお前の二人っきり。



目の前にお前がいた。
そのまま何も言わずに座りこむ。

俺も黙ったまま話さない。


二人の呼吸音だけが聞こえる。



先に静寂を破ったのは俺の方だった。

『頭の良い弟のフラッシュくんは、馬鹿なお兄様をからかいにでも来たんですかぁ?』

嫌味を言ってみても、何かを考えているようで全く効いていない。


― もういい、俺が出てく ―


そう思って、立ち上がった瞬間、




キス、された。










苦しい。息が出来ない。


何も考えられない。

本当に近くにフラッシュの顔があって、
なぜか、とても、鼓動が速くなる。



嫌じゃない。



何も分からなかったけれど、それだけは確かだった。






開放。

フラフラになって、息をしていると何故か謝られた。


『悪かった、な』

少し上を向いてみると、フラッシュの顔も赤く染まっていた。

『初めて、だよ、な・・・?』

『お、おう・・・』


一体、何を言い出すんだ。


『その、本当に悪かった。嫌だった、だろ・・・
もう絶対にしない。今日の事は忘れてくれ。俺がどうにかしてた。』



早口でそう言って、出て行こうとする、フラッシュ。





今度は俺が引きとめる番だ。




『・・・ちょっと、まてよ。フラッシュ、一度だけ言うぞ。よく聞いとけ。』


一呼吸置く。



『苦しくて、ちっとも楽しくなかったけど、嫌じゃ、なかったぞ。』


『・・・』

フラッシュは答えない。

それでも俺は続ける。




『・・・、フラッシュは俺のコト、好きなのか?』






それが俺には一番分からない。







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