Ｔｅａｃｈ ｍｅ ａｂｏｕｔ “×××”!!! ２

続きものです。
 

よろしければ、下へどうぞ。

ちうは ちゅう　と同じで、ちゅうは『キス』っていうのと同じもの。



よし、これだけは覚えた。



『で、ちうって結局、何なんだ？』

根本的な解決には全くなっていない。

ふりだしへ戻る。


『次は誰に聞けばいいかな・・・』

エアーなら答えてくれるかな？

エアーも物知りだからな。

『よし、じゃあ、エアーの所へ行こう！！！』









追い返された。

エアーは質問したらなんか、ものすごく真っ赤になって可笑しかった。

それで、仕方ないから、バブルに聞いても、似たような反応でやっぱり追い返された。




何だよ、みんな一体。




あと、答えてくれそうなのは・・・、クイックか。

『あてになんないだろうけど、行ってみるかなぁ・・・。』







『　ちう　って何だ？』

そうクラッシュに聞かれたときは本当に驚いた。


それで、

『何だ、そんなコトも知らねーのかよ、クラッシュ。まだまだガキだな。』

って、からかい半分に言ってやったら、拗ねちまった。



『悪ぃ、悪ぃ、クラッシュ。ほら、ごめんなって。機嫌直せよ。』

これが俗にいう、馬鹿な子ほど可愛いってヤツか。

つい、からかいたくなる。


『・・・じゃあ、ちうって何か、教えろよ。』

まだ多少、声がふてくされている。

『ちうじゃなくて、キス。　そっちの方がカッコイイだろ？』

『・・・ん。』

『じゃあ、言ってみ？』

『・・・キス』

『十回くり返して。』

『・・・キスキスキス・・・』




素直な奴。

俺の言うとおりにただキスという言葉をくり返す。


『なぁ、クラッシュ、知ってるか？キスを反対から読むと、スキになるんだぜ。』

『キス、スキ・・・。!!!　ホントだ。　すげーな、クイック!!!』



さっきからスキスキ連呼されてるように聞こえてきた。

博士、俺、ものすごく幸せです。



『って、そうじゃなくって！！！キスって一体何なんだよ！！！』

忘れてた。

『いいか、キスっていうのはな、クラッシュ。
好きな奴と口と口をくっつけることをいうんだ。分かったか？』

説明する俺の方が恥ずかしい。


そう説明すると、何故だかクラッシュはひどくショックを受けた様子で。

『・・・ク、クイック。ちうって食べ物じゃないのかっ！？』

『・・・食べ物だと、思ってたのか・・・』


純粋といえば、そうなんだが。



結論、やっぱり馬鹿だ。



でも、そんなところも可愛いと思えてしまうから不思議だ。

なんていうか、あばたもえくぼ？





・・・？そういえば、知らないっていうことは、



経　験し　た　こ　と　が　な　い


ってコトだよな？



邪念がよぎる。　ものすごくよぎる。


『クラッシュ、なんだ、その、やったことはないんだよな？』

『・・・あるわけないだろ。』

声が低い。まだ落ち込んでいるのか。


いまならイケるか？



『じ、じゃあ、お、俺と試してみるか？』










『いいや。』

即答。

世の中そんなに甘くない。




『・・・ありがと、クイック。』

『お、おう・・・』






まだダメージが残っているのか、クラッシュはヨロヨロしながら、俺の部屋を後にした。