２２２！（蛇ホロ）

一周年企画の物です。
谷津霧様以外のお持ち帰りはご遠慮ください。


！ATTENTION！

・獣化（猫耳と尻尾が生える程度）
・性的表現あり
・ウイルスネタでもある
・ウイルス名にツッコんだら負け

これを書いてて、キノコやらウイルスの名前を付けた人はすごいなと思いました








世の中にはどうしてこんなモノ作ったんだ、っていう物がある。
ウイルスでもそうだ。このウイルスで何がしたいんだってヤツ。

でも、これだけは言える。


このウイルスを作って流した奴、ものすごくありがとう！




２２２！



『で、ホロくんはそれに罹っちゃったワケか』

『そうだよ、悪いか？！罹っちまったもんは、罹っちまったんだよ！しょうがねーだろ！！！』

『でも似合ってるよ』

『うれしくねーよ！！！あんまジロジロ見んな！！！』

文字通り毛を逆立てて、ホロくんが怒る。
頭の猫耳とシッポの毛を。


世間のロボットの中で今、流行っているらしいウイルスがある。
それが通称「ニャンニャンウイルス」と呼ばれてる。
…簡単にいうと、感染すると猫耳とシッポが生えたりするウイルスだ。
それ以外に害はどうも無いらしい。オレには分からないが。

俺らのトコにもその波はかなり来ていて、もう何体もがそれでダウンしている。
罹った奴らは大抵自室に引き篭もる。
理由は簡単。そんな姿誰にも見られたくないからだ。

まぁ、そうだろうな。
ぶっちゃけ、戦闘用ロボットに猫耳ってどうよ？
オレは今、すごくアリだと思っています。猫耳万歳。


『ホロくんの耳が銀色なのって、やっぱりボディの色に合わせてるから、なのかな？』

『しらねーよ・・・』

元気なさげにホロくんが言う。それに合わせて耳も垂れる。

『あと罹ってないのって、オレだけ？』

『…いや、あと、オリジナルとマグネットもいたはずだ。
シャドーは罹ってねーと思うけど、多分』

『そんなに広がってんの？！博士はどうしてんだ？！』

『今必死でワクチン作ってる。それでも後二日はかかるらしくて…』

『そっか…』

『この騒ぎがあと二日も続くのかよ……。
まぁ、ホロくんの猫耳が見れたのはいいけどね…。早く治まんねーかな、ねー、ホロくん』

『そうだな…』

『ホロくんはどうすんの？ジェミニと部屋一緒でしょ？
伝染さないように頑張んなきゃいけないね、ホロくんは』


その言葉にホロくんの身体がビクリと揺れる。


『ホロくん？』

シッポをユラユラ動かし、何かを考えるように振る。

やがて、何かを決心したかのようにシッポの動きが止んだ。


『…あ、あの、スネーク……。一つ、その事について、たっ、頼みがある……』

言うのを何度も躊躇いながら、羞恥に顔を赤く染めながら、そう切り出す。
気のせいか目が潤んでいるようにも見えた。


『頼みって何、ホロくん？』

『……』

今度は下を向いてしまって答えない。
頭に生えた耳がピクピク動く。

『用が無いなら、オレどっか行っちゃうよ？』

危機感を演出するために、どこかに行く素振りをするとホロくんが動いた。


『！まっ、待て！！！』

腕を掴まれ引き止められる。
手の体温が直に伝わる。

顔を上げ、オレの顔を見る。
何回か呼吸をして、息を整える。


そして、口がついに開く。


『…そ、その、ワクチンができるまで…おっ、お前のトコロに居させてくれっ！！！』

紅潮した顔、潤んだ瞳でオレに必死に縋りつく。
その姿もさらに猫っぽさを引き立てている。



この猫になら引っ掻かれても良いと、そのとき思った。