title="ATOM" href="http://11924192.blog.shinobi.jp/ATOM/"> シュガーBWB 水中散歩4 忍者ブログ
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続きものです。

これで完結です。

よろしければ、下へどうぞ。



いつもと全く変わらないつまらない景色。
でも、今日はなんだか輝いてみえた。









無邪気にはしゃぐクラッシュを見ながらの水中散歩。


これじゃあ、誰かさんと同じ役割だな・・・

そう思い、自分より一つ上の青い兄を思い浮かべる。
こんなに兄って大変なんだなぁ、と、素直に感心する。


まぁ、行動が伴うかどうかは別として。



「あんまりはしゃいでケガしないでよ?」

「分かってる、分かってる。」

本当に分かってたらいいのになぁ・・・

「なぁ、バブル。 アレ、何?」

クラッシュの視線の先にはサンゴの死骸。



白い、白い、汚れのない色。



「あぁ、アレはね、サンゴっていう動物の死骸だよ。」

「死んでるの?」

きょとんとしているクラッシュ。

「うん。」

「あんなにキレイなのに?」

「うん。」

「ふーん・・・」

サンゴをじっと見つめるクラッシュ。




キミにはその色がよく似合う。




「なぁ、バブル。」

また声をかけられた。

「また何か? クラッシュ。」

「なんで、あのサンゴは死んじゃたんだ?」



なんだ、そんなことか。



「それはな、海が汚れたりとか暖かくなってるからで・・・」

クラッシュにも分かるように説明してやる。

「ふーん・・・」

またサンゴを見つめる作業に戻るクラッシュ。
そんなクラッシュを見ている僕。





空から光が降り注いでいて、とても、とても綺麗だった。








「クラッシュ、そろそろ戻るよ。」

もう、結構な時間がたっただろう。
そろそろ戻らないと、クラッシュが危ないかもしれない。


「・・・うん、分かった。」

なごり惜しそうにサンゴを見ているクラッシュ。

サンゴの何がそんなにも、クラッシュを惹きつけるのだろう。












ラボに戻る途中、クラッシュが言った。






「あのサンゴ、かわいそうだな。」






かわいそう。





ただのサンゴの死骸にそんな感想をもてるなんて。

ただ、純粋にそんな風に思えるなんて。




僕たちには涙は無い。
だけど、キミなら涙を流すことができるかも知れない。





「・・・帰ったら、よく体、拭いてね。サビるから。」

「・・・おう。」








キミは僕の為に涙を流してくれるのだろうか。
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