Ｃｏｌｏｒｌｅｓｓ Ｃａｇｅ （泡壊）

泡が病んでます。痛いです。

泡の一人語りで進みます。

多少の性表現アリ。

よろしければ、下へどうぞ。


お題をお借りしました。

光峠の向こう側　　様より

『キミのその清潔そうな唇に吐き気がした』

キミのその清潔そうな唇に吐き気がした。





Ｃｏｌｏｒｌｅｓｓ　Ｃａｇｅ





まだ誰からも触れられたことのない様なキミの唇。



はやく、ハヤク、誰にも奪われないように。

ハヤク、はやく、僕だけのものに。

 

透明な籠の中で鳥が鳴く。
ただひたすらに狂おしく。
「なぜ、こんな事をするのか。」　と。



誰にも触れさせたことのない様なキミの体躯に印をつけよう。
決して外れない首輪もあげよう。
キミならきっと似合うだろう。

決して忘れられない快感をキミに与えよう。
僕の声、息、それらを感じただけで熱くなるように。
僕なしでは生きられないように。



角度を変えて、今度は深く、今度は焦らして。
たまには玩具も使ってみようか。
きっとすごく楽しいよ。

たまにはキミから誘ってみてよ。
そのよく喘ぐ淫らな唇で。
キミのその清潔そうな唇で。

笑ってみせてよ。
僕はキミの笑顔がただ好きなんだ。
いつものように笑ってみせて。
いつものように名前を呼んで。



泡の名をもつ僕の名を呼んで。



透明な籠の中で鳥が鳴く。
ただひたすらに愛らしく。
透明な液体を零しながら。


透明な籠の中で鳥が泣く。
僕の名前を叫びながら。
必死に赦しを請いながら。