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ブログ開始半年企画のリクエスト物です。
リクエストされた 匿名 様以外のお持ち帰りはご遠慮ください。
・マスクレス表現あり
・王の一人称は『私』
王のアレってマスク、だよ、ね・・・?
苦手でしたら、ご報告ください。
以上の事がよろしければ、下へどうぞ。
『どうかしたか、リング?』
マスクが無い。
『そ、それは、一体・・・。』
『あぁ、コレか。・・・ちょっと調子が悪くてな。』
喋る度に口元が動く。
普段は隠れていて見えないトコロ。
赤い唇。
それが今は、露になっていて、なんか、こう、かなり新鮮だった。
仕草の一つ一つが罪作りな貴方に見惚れてしまい、
それだけで、キスしたいだなんて思ってしまうなんて、私はどれ程、せっかちなのだろうか。
短慮な私と、なんて、罪作りな
『・・・どうか、しましたか?』
マスクが無かった。
『どうしたんだ、・・・それは?』
動揺を悟られぬよう、尋ねる。
『あぁ、これですか。少し、壊してしまいまして・・・。』
『それで、か。』
『恥ずかしながら・・・。』
話す度に、喋る度に、口元が動く。
わずかに赤みの差した唇が目を捉えて離さない。
それは、・・・恋人同士なのだからキスもするし、それ以上のコトもする。
キスするときは、マスクを外すのだけれども、目を閉じるのが礼儀、であろう。
それに、顔を直視するのには、気恥ずかしさがあるし、なにより心臓、動力炉が持たない。
つまり、見たことが無かったハズだ。
よって、これは、かなり新鮮で。
昨夜のコトや、それ以前のコトが思い出される。
頭に浮かんだ光景を振り払おうとするも、一度浮かんだものは中々、消えてはくれない。
それどころか、より細部まで鮮明さを増してしまったではないか。
あぁ、どうしてくれようか。
どう解決しようか。
『リング・・・。』
お前に、この身体の火照りを冷ますことの出来る権利と名誉をやろう。
だから、責任はしっかり、取って貰わねば。
耳元を唇に引き寄せる。
今日だけ、特別だからな。
『・・・キス、したく、なった・・・。』
このくらい甘えても良いだろう。
まさか、罰は当たるまい。
歯止めが効かなくなって、それ以上のコトにだって進んでしまいそうで、
少し怖くもあったが、同時にそう願ってもいた。
全く、これが惚れた弱み、というものなのか。
それならば、仕方あるまい。
しっかりと、私を満足させてくれよ?
罪作りな、我が思い人よ。

