３、馬鹿、そうじゃないって‥こうだってば！

お題３つ目。

久し振りの光壊！！！









俺はつくづく損な性分だ。

いつも余計なコトを言って怒らせ、傷つけてしまう。



つい昨日だって。



ハンドパーツでの缶の開け方を教える。

『いいか？よく見てろよ？』

じっと俺の手元に注目する。


・・・そんなに見られてっと、落ちつかねぇ・・・。


プシッ、と音がして缶が開いた。

『ホラ、やってみろ。』


これは俺の分。

もう一つの缶を差し出す。


そっちはお前の分。



中身を飲みつつ、兄を見る。

しぶしぶながらもハンドパーツに付け替えた手は、すでに震えていて、
缶からイヤな音がし始めている。


『馬鹿、そうじゃないって‥こうだってば！』

『うるさいなー！！！そんくらい分かってんよ！！！』


あ。

メキッ、と潰れる音がして、缶の中身が飛び散った。


『・・・やっぱ、そっちのがいい。』

ぽたぽたと雫が垂れるなか、そいつはそう言いやがった。


キレた。



『～～～！！！っ、この馬鹿！！！何が分かってるだよ！！！
全然、分かってねーじゃねぇかよォ？！お前の頭は飾りか、あぁ？』


『そっ、そこまで言うことねーじゃん！！！』


『テメーはそこまで言わねーと分かんねぇだろうが！！！』


『・・・せっかく大人しく説明、聞いててやったのに！！！』


『っ、テメーが教えろっつったから教えてやったんじゃねーかよ！！！
缶くれー、一人で開けれるようになってから、俺に頼りやがれ！！！』


『ハゲのバカ！！！』


『何だと、このトリ頭っ！！！』





そんな訳で。


・・・只今、絶賛ケンカ中。


確かに、売り言葉に買い言葉だったのは認める。

・・・でも、俺は悪くない。


アイツから泣きついてくるまで、ぜってーに許してやんねぇ。



・・・つくづく俺は損な性分だ。