腐女子丸出しのブログ。ほぼマイナーCP推奨です。
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続き物です。
これで完結。
『つかれた・・・。』
久し振りに、こんなに動いたよ。
『どこも、何とも無い?!平気?!』
『う、うん・・・。』
僕がこんなにゼエゼエしてるのに、彼はピンピンしている。
僕より小さいのに、重かったし。
『戻ったらすぐ拭いて。全身、くまなくね。』
『戻んなきゃ、いけない?』
『あたりまえでしょ、何言ってんの?!』
『だって俺、もっと話したいし・・・。』
『・・・僕は君と話すことなんて、無い。』
『それに・・・。』
僕は寂しいなんて思ってもいない。
今までもずっと、これからも。
思っては、いなかったハズだ。
『なんか、寂しそうに、見えたし。』
『・・・僕が寂しそう?馬鹿なコト言わないでよ!!!
君に僕の何が分かるの!?いきなり、来てさ!!!
僕にメイワクかけて!!!悪いと思わないの?!』
『あ、えっと、ご、ごめん・・・。・・・なんか悪いコト、言った?』
『言ったよ!!!そんなコトも解らないの?!
僕が寂しそう、だなんて・・・!!!』
あぁ、本当は知ってるさ。彼の言う通り。
全部解ってる。とっくに。
光を見ようと何回も試した。
水の中から何回も出ようとした。
そして、歩くことさえ満足に出来ない、自分に失望した。
結果はいつだって同じ。
現れては消えていく泡と同じ。
羨ましかった。
僕もいつか、皆と同じように歩いたり、話したり出来るんじゃないか、って期待してた。
期待するのはタダだから。
いくらしたって良いんじゃないか、って思ってた時期もあった。
『・・・あのさ、何か気ィ悪くすんようなコト言ってたら、ゴメン・・・。』
『もう、・・・いいよ。』
改めて自分の醜さに気付かされ、反論する気力すら起きない。
『あ、・・・でも、あのさっ・・・。』
『・・・まだ、何か、用?』
翡翠の綺麗な目が、僕の方を真っ直ぐに捉えて、
そして、言った。
『あのな、・・・すげーキレイ、だったぞ?』
沈黙。
『・・・何が?あぁ、水が?そんなもの、いくらでも・・・。』
『ちがう、ちがう。えっーと、俺がキレイだなーって、思ったのは・・・。』
言っとくけど、僕はクイックみたいに顔が良い訳でもない。
まぁ、ロボットに顔の良し悪しは、関係ないと思うのだけれども。
それでも、君は。
『水の中にいた、アンタだ。』
まぶしい笑顔。
まるで、僕がずっと憧れてきた太陽のような。
思考が停止する。
息が上手く出来ない。
ここは、ここは、水槽の中なのに。
『・・・回路でもショートしてんじゃない?
・・・それに、アンタじゃない。・・・バブルマン。No.11。
・・・クラッシュ、より二つも上なの、これでも・・・。』
『バブル?なんかいい名前だな!じゃあ、バブルがキレイだった。
これで良いか?バブル!!!』
クラッシュの周りだけが、次第に明るくなっていくように、僕には見えた。
まるで、浄化されるように。
多分このとき、僕は君に恋をしたんだ。
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