title="ATOM" href="http://11924192.blog.shinobi.jp/ATOM/"> シュガーBWB Stars were twinking in the sky. (パスタ) 忍者ブログ
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パスタってなんぞ?
と、思われる方は傾向を見ると分かるかも。

ドマイナー一直線。

まかせとけ、という方は下へどうぞ。









星が空に瞬いていた。





Stars were twinking in the sky.




ロボットにも眠れない夜があるのだと、初めて知った。

スリープモードを解除し、意識を完全にはっきりさせる。
今日の夜は特に長そうだ。


部屋の中は暗い。
朝はまだ来そうになく、静かに夜明けを待つことの出来るほどの
趣味は生憎だが持ち合わせてはいない。

武器の整理、手入れは終わっている。
この時間なら、多分皆は眠っているだろう。

時計を見ると、午前一時半だった。

『……どうやって時間を潰そうか……』

仕方ないから、と再び目を瞑る。
しかし、一度起きてしまったせいで、頭がどうしても冴えてしまう。

『……くそっ』
悪態をついたところで、眠くはならないのは承知だ。

悪いことに、時間はさっきから少ししかたっていない。

『部屋にいてもすることねぇよな……』

皆に迷惑の掛からない場所、それはどこだ?

『……外でも行ってみるか、することねぇけど……』
そこならうるさくしても、問題ないだろうし。

改めて時計を見ると、まだ二時を示していやがった。



基地の周りを散歩でもするように歩く。

外は思ったより明るかった。
部屋よりも明るいんじゃねぇか、って思ったくらいだ。


でも、それは星の明るさじゃない。

街を飾る悪趣味な看板。目を引き、さらに傷ませる蛍光カラー。
大量のネオンライト。群れをなす高層ビル。

それらの明るさで、見ることのできる星の数は昔よりだいぶ少なくなったらしい。

いつか、あの方に満天の星空をお見せしたいと願う。

俺は、センチメンタルな性格じゃないし、ましてやロマンチストでもない。
それでも、俺もそれを見てみたいと思う。


『草木も眠る丑三つ時、か』

聞き覚えのある声がして、やあ、と声を掛けられる。
そこにいたのはスターだった。

『星を見ているのかい?』

『……まあな』

『そんなロマンチストなタイプじゃないと思ってた』

『俺もだ』
ふふっ、と彼が笑い、つられて自分を笑う。

『ここはよく星が見えるんだよ、比較的だけど』

空を仰ぎ、感慨深げに言う。

これでもまだ見える方なのか、と、また空を見上げる。

『よく知ってるな』

『毎日見てるからね』
そしてまた笑う。

それにしてもよく笑う奴だ。

『ここでか?』

『そう、ここでだよ。星はキレイだからね、見ていて飽きない。
……博士にもいつか見せてあげたいね、これより多くの星を』

『あぁ、もちろんだ。』


それが博士をお喜びさせることが出来るなら。


『さて、じゃあ、僕は戻るとするよ。』
満天の星の下、わざとらしく身体を伸ばす。

お先に、と、歩み出した背に声を掛ける。

『あの、その、迷惑でなければ、…明日も来ていい、か……?』

たまにはこんな時間もいいかもしれない。
センチメンタルなロマンチストになったって、良いじゃないか。

『もちろんだよ。君と話すのは楽しかったしね』

これまた笑顔。彼はいつも笑っている。
でも、不愉快な笑顔じゃない。


本当に彼はいつも、楽しそうなのだ。


彼が去った後、空を見上げた。
そして、星が空に瞬いている、なんて彼の真似をして言ってみた。




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